IT技術

AIによる画像解析技術

点検業務の自動化・効率化を進めています

これまで点検技術者が確認していた画像や動画に対して、自動解析するAI技術を開発しています。自動解析技術を開発することにより、点検業務の自動化・効率化を進めています。

セマンティックセグメンテーション技術の応用

橋梁やトンネルといったコンクリート構造物を撮影した画像から各種変状(ひび割れ・鉄筋露出・はく落跡・エフロレッセンス)を自動検出しています。この技術は、AutoCIMAの自動ひび割れ検出やトンネル覆工点検車で撮影した覆工面ひび割れ自動検出に活用されています。

セマンティックセグメンテーション技術とは?

画像全体や画像の一部の検出ではなく、ピクセル(画素)単位で被写体などのタグ付けやカテゴリ分けを行います。 自動運転や医療画像診断、手書き認識など現代の幅広いシーンにおいて、被写体を識別してメリットを得る作業に活用されています。

物体検出技術の応用

サービスエリア駐車場を撮影した定点カメラ映像から駐車状況(満空状況、滞在時間)を自動集計したり、高速道路本線を走行している車両の車線変更を自動集計しています。

物体検出技術とは?

画像の中から特定の物体の位置、種類、個数などの情報を認識する技術のことです。映像の中に何が、何個映っているか瞬時に判断する脳の機能をAIで実現します。 スマホカメラの顔検知機能や自動運転での歩行者検知は物体検出の活用例です。

画像3次元解析

画像から3次元モデル化する技術を開発しています

フォトグラメトリ技術(Visual-SLAM、SfM)を用いて、ドローン等で撮影された画像から3次元モデルを再構成する写真計測技術を開発しています。
この技術によりドローンで撮影した画像を、構造物の形状に合わせて効率よく貼り合わせることができます。

フォトグラメトリ技術とは?

被写体をさまざまなアングルから撮影し、そのデジタル画像を解析、統合して立体的な3DCGモデルを作成する手法です。

画像解析技術

構造物の見えない損傷等を検知する技術を開発しています

赤外線カメラを用いて、溶接された鋼材間の温度伝達を解析し、非破壊で溶接部の亀裂を検知します。

GARC

位置情報付きビデオ映像取得・閲覧システム

道路の維持管理や周辺状況の調査に活用できる位置情報つきのビデオ映像を
収録・データベース化できるシステムです。

撮影システム

撮影システムは、可搬できるコンパクトサイズで、車種を選ばず設置することができます。
閲覧システムは、映像と地図を連動表示させる基本機能に加え、カスタマイズ次第で道路台帳や路面性状など様々なデータとのリンクが可能です。

▲ 撮影装置

閲覧システム

  1. GARCで撮影したデータを専用アプリなしで、お使いのwebブラウザーから見ることができます。
  2. HTML5に対応したシステムのため、動画配信用の専用サーバーを必要としません。
  3. 配信映像はお客様のネットワーク環境に応じて、解像度を選択することができます。
  4. 一度距離標(KP/キロ程)を区間であれば、2回目以降の撮影は システムが自動的にマッチングするため、面倒な補正が必要ありません。
  5. 距離標(KP/キロ程)とデータの関連付けにより、構造物や施設での頭出しが可能です。
  6. GISはカスタマイズによりgoogle mapなどのサービスを利用することができます。
  7. 路面性状(IRI/MCIなど)の情報を地図上に色分け表示(オプション機能)が可能です。
  8. 国土交通省の総点検実施要領(案)
    【舗装編】様式ーA及び様式ーBの出力に対応しています。(オプション機能)
  9. 他装置で計測した「IRI」や「わだち掘れ」データのグラフ表示が可能です。(オプション機能)
    その他、お客様のニーズに合わせたカスタマイズが可能です。
▲ 閲覧画面イメージ

他製品との連携

Road Cap Lite、Wheel Track Capと距離標による連携が可能です。
VideoMapManagerで指定した距離標を基に路面画像を呼び出したり、わだちの状態を表示したりすることができます。
橋梁の代表KPが登録されていれば、AutoCIMAで撮影した橋梁下面のデータを呼び出すことも可能です。

Road Cap Lite

路面走行撮影・舗装面の点検・帳票作成ソフト

Road Cap Liteは路面を走行撮影し、
舗装面の点検と帳票作成を行うソフトウェアです。

ラインスキャンカメラを車速と同期させて撮影することで、画像の貼り合せが不要となり、撮影直後に展開図を閲覧することができます。
また、展開図を点検ソフトで読み込み、国交省の様式に沿ったエクセルファイル形式の帳票を作成します。
平成27年度、土木研究センターが実施する「路面性状自動測定装置の性能確認試験」に、本システムを搭載した車両が合格しました。

撮影

  1. 一般的な国産車に搭載できます。
  2. 車両に取り付けたカメラを車速パルスに同期させて撮影します。 走行速度に応じてシャッターを切ることで、車両速度の変動に対応します。
  3. 同期撮影により撮影後の貼り合せが不要となり、撮影直後に車内で幅4m×走行kmの展開図を閲覧可能です。
  4. 1mm/pixelの解像度により路面の細かなひび割れも視認可能です。
  5. 60km/hまでの速度で撮影が可能で、交通の妨げとなりません。
  6. SSD1台当たり250km分の路面撮影が可能です(1TBのSSD使用時)。
▲ 撮影車両
▲ 撮影用カメラ

【撮影画像の拡大イメージ】

ここまで拡大しても画像は鮮明です。

点検

  1. 展開図を50cmのメッシュに区切り、国交省の様式に沿って点検を行います。
  2. メッシュの設定は、キロポスト設定機能と路肩設定機能による調整が可能です。
  3. 点検結果はExcelファイル形式の帳票として出力します。
  4. 帳票は、10m区間ごとのひび割れ率を列挙した数値帳票、10m区間ごとの路面画像を列挙した画像帳票の2種類が作成可能です。

システム構成

Wheel Track Cap

路面わだち掘れ量測定システム

Wheel Track Capは、路面のわだち掘れ量を計測する機器です。

道路の横断プロファイルを高速に取得することができ、時速100kmでの測定が可能です。
計測するための機器と、取得したプロファイルを解析するソフトウェアをご提供します。
平成27年度、土木研究センターが実施する「路面性状自動測定装置の性能確認試験」に、本システムを搭載した車両が合格しました。

機能

  1. 光切断法を用いた高速プロファイル計測により、最高時速100kmでの測定が可能です。
  2. 一定距離毎の横断プロファイルを取得(10cm~10m毎)できます。
  3. 赤外線レーザー(不可視光)を使用しているため、測定業務のために道路を規制する必要がありません。
  4. レーザーはパルス発光方式を採用し、走行中のみ点灯することで高い安全性を実現しました。
  5. 複数の測定データをバッチ処理によりまとめて解析できます。
▲ 撮影装置
▲ 測定車両
▲ 測定画面

ハードウェア・ソフトウェアの構成